何らかの理由によりrejectやsoft rejectをしたくない場合の設定方法メモ。
環境
- FreeBSD 14.1
- Rspamd 3.11.1
背景
Rspamdはスパム判定したメールを自動的に受信拒否するが、それが逆に不都合な場合もある。
- 運用し始めたばかりで、うっかり大事なメールが誤判定で拒否されては困る場合。
- スパム通報用にメール本文を確実に受信したい場合。
このような場合には、soft rejectやrejectを無効化しておくとよい。
スパム判定したメールはメールヘッダーを変更するので、それで迷惑メールフォルダに振り分けておき、ときどき誤判定がないかチェックしたり、スパム通報したりする。
設定方法
Rspamdは、ポイントにより次のようなアクションを行う。
- greylist (グレイリスト)
- add header (メールヘッダー追加)
- rewrite header (メールヘッダー書き換え)
- reject (受信拒否)
このうち、soft rejectを行うのはgreylist処理時。したがって、greylistを無効化すればsoft rejectもしなくなる。greylistを無効化するには、/usr/local/etc/rspamd/local.d/actions.conf
に次のように記述する。
greylist = null
rejectを無効化するには、同様に/usr/local/etc/rspamd/local.d/actions.conf
に次の行を奇術する。
reject = null
ただし、Web UIのConfigurationで設定値を変更した場合には、そちらの値が優先されてしまう。設定値を反映させるために、Web UIで設定した値を削除しておく。
# sudo rm /var/db/rspamd/rspamd_dynamic
設定を変更したら、Rspamdに設定ファイルを再読み込みさせる。
# sudo service rspamd reloadd